日台合作

台湾人従軍看護婦追想記
―すみれの花が咲いた頃―
陳 恵美 著
太宰 信明 絵


四六並製  171頁
定価:1500円+税

平成13年11月3日発行


ISBN4−88656−201−9
C0020


全ページ絵入り、総ルビ付

台湾人に生まれながらも志願して祖国日本のためセンチに赴いた大和撫子たち。
その一人として終戦後心ならずも中国人にさせられた著者の一身にして二つの国を生きた体験記。

行雲流水、雲は行き・・・
南方要員練成所へ
愈々故郷を後にして
中国大陸へ
広東第一陸軍病院へ
行雲流水、水は流るる・・・
伝染病棟勤務となる
白衣の天使―緑色天使となる
銀盞拗患者療養所に派遣されて
ある日の出来事
夢のロマン
丘に眠る百余の墓標
晴天の霹靂―終戦
揺れ動く心
敗戦の実感
銀盞拗を後にして
中国軍の手に
街角で予防注射
ある事件
置き去りにされて
帰国
振り返ってみて
『広東一陸会』
戦友愛
《著者略歴》
 陳 恵美 (日本名・東恵美子)
昭和2年生れ。同19年4月、志願して士林看護助手練成所に入隊。6月南支に派遣され波第八六〇〇部隊入隊、広東第一陸軍病院に陸軍看護助手として入隊する。

 太宰 信明(だざい のぶあき)
昭和4年生れ。同19年4月、第十四期甲種飛行予科練習生として三重海軍航空隊奈良分派遣隊入隊。滋賀海軍航空隊、福知山基地転隊後、舞鶴防備隊付舟艇襲撃隊員として終戦迎え復員。元海軍二等飛行兵曹。